松阪牛とブランド牛

松阪牛
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Matsusaka beef

日本が誇る世界のブランド「松阪牛」

松阪牛(まつさかうし)は、昭和10年(1935年)東京芝浦で開催された、初の全国規模での肉牛のコンテストの全国肉用畜産博覧会で最高の「名誉賞」を獲得し、『松阪牛』の名声を全国に轟かせました。
また昭和33年(1958年)には、松阪地方の出荷業者と東京の食肉業者が集まって「松阪肉牛協会」を創設、松阪肉流通の基礎を築くとともに、この頃から松阪肉は高級肉として東京を中心にその名声を高め、松阪肉牛のブランドを確固たるものとしました。
ブランドとは誰かが作るのではなく、長い歴史の中で消費者の皆さんに本物だけを提供し、得ることができた「最高の信頼の証し」と言えます。
その陰には生産者や関係者たちの絶え間ない努力があり、それが世界一の味となって松阪肉の中に生き続けているのです。
きめの細かいサシ(霜降り)と箸で切れる柔らかな肉質は、豊かな自然の恵みと長い伝統の上に培われた生産者の匠の技と関係者が一体となって作り上げた、まさに「肉の芸術品」でしょう。

松阪牛の情報は、松阪牛協議会ホームページより抜粋させて頂きました。
https://www.city.matsusaka.mie.jp/site/matsusakaushi/

ブランド牛「和牛と国産牛」
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Wagyu beef

和牛は日本の在来種で、有名な「黒毛(くろげ)和種」や「褐毛(あかげ)和種」、
日本短角(にほんたんかく)種」、「無角(むかく)和種」の4種類しかありません。
この肉質の良い決められた品種のものだけが「和牛」と呼ばれています。
   
  

黒毛和種

日本の肉専用種としては最も多く各地で飼育されている品種である。毛色は褐色がかった黒色であり、肉質、ことに脂肪交雑は世界最高で、貴重な遺伝資源として外国からも注目されている。明治時代に在来の和牛と多くの外国種が交配されてできた雑種を日本の農耕と肉利用に適した牛に整理・改良した役肉兼用種であった。
交配された外国種はブラウンスイス種、デボン種、エアシャー種、シンメンタール種等である。農耕に使うことを考えて概して小格にしてきたため体重の増加が遅いと言われてきたが、昭和37年から肉専用種として改良を続けた結果、現在は外国種に勝るとも劣らない増体能力を持っている。

褐毛(あかげ)和種

熊本県を中心に飼われている熊本系と高知県を中心に飼われている高知系があり、これらは生い立ちが多少違う。
熊本系は古くから阿蘇周辺で飼育されていた牛で、朝鮮牛が土着化した阿蘇牛、矢部牛、球磨牛等にシンメンタール種を交配した雑種を改良したものであるが、高知系は明治時代に輸入された朝鮮牛とシンメンタール種の雑種を改良したものである。
熊本系は毛色がやや淡い褐色であり、阿蘇周辺に放牧されて景観保持にも役立っている。高知系は鼻と口、目のまわりの部分、四肢の先端、及び尾の色が濃い黒褐色である。いずれも肉質は黒毛和種に次いで良い。

無角(むかく)和種

山口県萩市を中心に飼育されている。毛色は真黒で、角がない。肉質は黒毛和種に次いで良い。
大正時代に黒毛和種とアバディーンアンガス種を交配し無角防長種ができたが、これをさらに昭和初期にアンガス種で改良した牛である。
早熟早肥で昭和42年に行われた第一回全国和牛産肉能力共進会では理想的な肉用種の体型に近く、増体も良いことから、今後の肉専用種としての評価が高まったが、現在では頭数が減少している。

日本短角(にほんたんかく)和種

岩手、青森、秋田、北海道を中心に飼育されている。肢蹄が丈夫な南部牛とショートホーン種を交配して作られ昭和32年から統一された登録が開始された。毛色は褐色である。
肉質的にはやや劣るが放牧に適し、夏は放牧し冬は里に下す夏山冬里方式で飼育されてきた。受胎させるためにまき牛(自然交配)方式が行われ、労力をかけない方法で子牛生産が行われてきた。
タバコ、園芸さらには漁業などとの複合経営では手間のかからない牛であり早熟早肥で哺育能力が優れているが、現在は頭数が減少してきており、既存の放牧地の活用や景観保持も含めて憂慮されている。

国産牛は、品種に関係なく全肥育期間の半分以上を日本国内で肥育された輸入肉牛です。
発育の良いホルスタイン種と肉質の良い和牛種をかけ合わせ、
コストパフォーマンスの良い交雑種の肉牛にも人気があります。

ホルスタイン種

明治時代から輸入されている乳専用種だが、牛乳生産のために必要のない雄子牛は昭和40年代から牛肉生産のために肥育され、国産牛肉の2/3が生産されていた。現在は搾乳牛にする子牛を作らない場合には黒毛和種の雄を交配した交雑種(F1)を生産し、肉質を改善して肥育するF1肥育も盛んになってきた。

交雑種

交雑種は黒毛和種等に代表される様な牛の種類(品種名)ではなく、生産コストの引き下げ、 肉質の向上を目的に交配させた品種。代表的な交雑種(黒毛和種の雄牛×ホルスタイン種の雌牛)の毛色は一般的に黒色、体の一部に白斑が出ることが多いとされ、雑種強勢により黒毛和種などの純粋種に比べて病気に強い等、抵抗性を持つことが知られる。交雑種は肉専用種より早く大きくなるため、粗飼料の利用性に優れている。
この他に、肉専用種の純粋種どおしを交配させる和牛間交雑種と、肉専用種と乳用種(ホルスタイン種以外)を交配させた交雑種があり、このように品種間の交配により生産された牛の総称として交雑種という表示をしている。画像は交雑種の一例。

和牛、国産牛の情報は、一般社団法人 全国肉用牛振興基金協会ホームページより抜粋させて頂きました
https://nbafa.or.jp/index.html